有形固定資産とは?

11.09

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有形固定資産会計においては、IFRS、US、並びに、JP基準を比較してみると、再評価モデルを採用するIFRS-SMEに大きな特徴が見られるものの、それ以外においては、根本的な相違は見られません。しかしながら、細かなところにおいて、注意すべき差異が散見されます。以下、順を追って、詳述していきたいと思います。

1. 有形固定資産の定義

IFRS-SME、US-SME、そして、JP-SMEそれぞれにおいて、有形固定資産(Property, Plant and Equipment)は以下のように定義されています。

IFRS-SME(17.1 – 17.3)
(a) 財貨又はサービスの生産又は提供の用に供する目的、外部へ賃貸する目的、又は、管理上の目的で保有するものであり、かつ、
(b) 1会計期間を超えて使用されると予想されるもの

次のものは、有形固定資産には含まれない。
(a) 農業活動に関連する生物資産
(b) 鉱業権、並びに、石油、天然ガス及び類似する非再生資源などの鉱物埋蔵物

また、投資不動産のうち、その公正価値を容易に測定できない投資不動産には、有形固定資産と同様の会計処理が要求されています。なお、投資不動産として定義された場合には、公正価値で毎期評価されることになります(評価差額は、損益計上)。

更に、IFRS-SMEには明文規定はありませんが、Full IFRSにおいては、交換部品、予備器具、保守用器具で、1会計期間を超えて使用される場合には、、有形固定資産に分類され、それ以外の場合には、棚卸資産(貯蔵品)として分類しなければならないとされていますので、参考にしてもいいかと思います。(IAS16.8)

US-SME:
(a) 財貨又はサービスの生産又は提供の用に供する目的、管理上の目的、あるいは、他の有形固定資産の開発、建設、維持、補修目的で保有するものであり、かつ、
(b) 継続的な使用を意図して取得、自家建設、ないし、開発されたものであり、かつ、
(c) 通常の営業過程における販売を意図したものではないもの。

IFRS-SMEでは規定されている投資不動産に関する言及はなく、実務上、投資不動産はすべて有形固定資産として会計処理される事になっているようです。
なお、除売却により処分されることとなった固定資産については、独立した基準により、会計処理が詳述されています。

JP-SME:
日本においては、固定資産に関する包括的な基準はないため、JP-SMEにおいても、明示的な定義はありません。ただし、財務諸表等規則 第22条において、唯一、「営業の用に供するものに限る」との言及がありますので、営業の用に供するものは、有形固定資産に計上し、それ以外は、投資その他の資産に計上されることになろうかと思われます。

なお、上場会社などには、賃貸等不動産(いわゆる、投資不動産)については、時価情報の開示が要求されています。

比較
上記の様に、有形固定資産の定義の仕方は、各規準で様々なものとなっています。見方によっては、ほぼ差異がないとも受け取れますが、強いて言えば、賃貸不動産を保有している際には、慎重な検討が必要かと思われます。

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