表示の継続性、比較情報 (IFRS-SME 3.11 – 3.14)

12.01

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表示の継続性

3.11 企業は次の場合を除いて、財務諸表上の項目の表示と分類を、ある期から次の期へと維持しなければならない。
(a) 企業の事業内容の重要な変化又は財務諸表の表示の再検討により、第10章「会計方針、見積り及び誤謬」に定める会計方針の選択と適用の規準に関して、別の表示又は分類の方がより適切であることが明らかな場合
(b) 本基準が表示の変更を求めている場合

上記を換言すると、表示と分類を変更は、当該変更により、より信頼性のある、かつ、財務諸表ユーザーにより関連性がある情報が提供できる場合においてのみ可能と言うことになります。

3.12 財務諸表中の項目の表示又は分類が変更される場合には、組替えが実務上不可能でない限り、企業は比較金額を組み替えなければならない。比較金額を組み替える場合には、企業は次の事項を開示しなければならない。
(a) 組替えの内容
(b) 組み替えた項目又は項目分類の金額
(c) 組替えの理由

  • 組み換えの代表例としては、前期までは、例えば「その他の資産」に含まれていたある項目が、当期において重要性を帯び、独立表示がより適切であると判断された場合ですが、この場合、前期の財務諸表も組み替えることとなります。
  • しかしながら、前期までは、賃貸目的で所有していた不動産(従って、有形固定資産として表示)を、当期から、売却目的として保有することにした場合(従って、棚卸資産に振り替えた場合)には、これは、表示や分類方法の変更ではないので、前期の財務諸表の組み換えは不要ですね。

3.13 比較金額の組替えが実務上不可能な場合には、企業はその理由を開示しなければ ならない。

比較情報

3.14 本基準が異なる取扱いを許容又は要求している場合を除き、企業は、当期の財務諸表で表示するすべての金額について、前期以前の比較期間との比較情報を開示しなければならない。当期の財務諸表の理解に役立つ場合には、企業は、説明的・ 記述的な情報に関する比較情報も含めなければならない。

日本基準においても、平成23年4月1日以後開始の事業年度から、遡及修正の会計基準が採用されていますが、それまでは、いわゆる確定決算の概念が強調され、過年度財務諸表の遡及修正という考えは採っていませんでした。その当時は。仮に、前年度に新しい基準を適用していたならば、どの様な影響があるかを、注記で開示していました。

IFRS-SMEにおいて、比較情報が必ず、遡及修正されなければならないケース(例示)

  • IFRS-SMEの変更で、遡及修正を必要とする場合(10.11(a)、及び、10.12)
  • 会計方針を自主的に任意に変更する場合(10.11(c)、及び、10.22)
  • 過年度のエラーを訂正する場合(10.21と10.22)

なお、上記の場合には、修正や変更があった期において、所定の金額的ないし記述的な開示がなされますが、その後の期間の財務諸表でこれらの開示を繰り返す必要はありません。(10.13、10.14、10.23)

比較情報の開示が要求されないケース(例示)

  • 投資不動産の期首と期末の帳簿価額の調整表(16.10(e))
  • 有形固定資産の期首及び期末の帳簿価額の調整表(17.31(e))
  • 無形固定思案の期首及び期末の帳簿価額の調整表(18.27(e))
  • のれんの期首及び期末の帳簿価額の調整表(19.26)
  • 引当金の種類ごとの期首及び期末の帳簿価額の調整表、その他の情報(21.14)
  • 確定給付制度債務の 現在価値の期首残高と期末残高の調整表(28.41(e))
  • 制度資産の公正価値の期首残高と期末残高の調整表及び資産として認識される補填の権利の期首残高と期末残高の調整表(28.41(f))
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