中小企業の財務報告

10.01

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中小企業の財務報告と聞いて、何を想像されるでしょうか? 税法に従った会計?、会社法に準拠した会計?、現金主義でもいいの?発生主義がいいのでは?

恐らく、中小企業にとって、財務報告というのは、優先順位は低く、何かと後回しになっているのではないでしょうか? 税金を抑える方が大事とか、資金繰りの状況さえ分かっていれば大丈夫とか、会社存続のための最低限の事はしていても、同業他社に比べて、自社の財務状況がどうなっているのかとか、目標とする会社に比べて、数字的に、自社が見劣りするものは何か、逆に、自社が勝っている点はどこだとか、そういった事実を客観的に把握する事は、無意識のうちに敬遠されているのではないでしょうか? でも、これが出来れば、自社の将来をより長いスパンで推し量る事が可能になるはずです。

また、中小企業の経営内部に入ってみて気付くのは、如何に日本の中小企業の会社の財務報告の体制が弱いかという事です。財務報告への意識が低いという事です。欧米の企業に比べて、レベルが低いと感じます。 また、技術やアイディアにグローバルな競争力があって、欧米の会社からM&Aのオファーがあっても、堂々と見せられる財務諸表がないケースも多いです。非常に残念に感じます。

勿論、財務諸表の重要性を認識していらっしゃる経営者も多いですが、その理解の及ぶ範囲は最低限のレベルです。税務署に提出するためのものものとか、借入先の銀行に提出するものとかであり、その作成基準は曖昧で、人任せ(経理部任せ?)のもので、経営者自らが判断して、責任を持って作成したものではない様に思われます。従って、せっかく作成した財務諸表なのに、他社のそれとの比較可能性に乏しく、かつ、参考情報程度というか、「とりあえず、こんな資料があります」的な利用のされ方しかできなくなっています。

中小企業と言えども、堂々と「これが弊社の財務諸表です」しかも「国際基準に準拠したルールに基づいて作成しています」と言えた際には、名実ともに、グローバルに競争できるの準備が整うのではないかと思います。 大企業ないし公開企業が、今やグローバル・スタンダードたるIFRSの強制適用かどうか、あるいは、日本版IFRSなるものを作ったりして、足止めされている一方で、気概のある、やる気のある中小企業は、IFRS-SMEを使って、一気にグローバルな道を切り拓く事が可能になるのではないかと期待しています。

米国にも中小企業用のフレームワークがありますし、日本にも、やや頼りないですが、中小企業用のガイドラインがあります。 MLCでは、国際財務報告基準の中小企業バージョンの解説を試み、一社でも多く、一人でも多くの方の助けとなればいいなと考えています。 今後、少しづつではありますが、IFRS-SMEを解説し、USベースや日本ベースのそれらと比較検討していきたいと思います。

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